袋井市の幼小中一貫教育では、学力はもちろんのこと「考える力」の育成を重視しています。
子どもたちがどのような方法で考える力をつけていくのかを紹介します。
新しい時代を生き抜くために
考える力は、自ら課題を見つけ、その解決法を示すことができる技能・能力をいいます。
スマートフォンが普及し、あらゆる情報をインターネットで瞬時に得ることができる時代にあっては、分野を超えて関連する情報を巧みに整理し、組み立て、多くの人が共感できるよう結論付けて表現する力、すなわち、情報を活用して課題を解決していく能力が必要となります。
思考ツールで考えを「見える化」
思考ツールは、自分の考えを整理し、表現することを手助けする有効な道具です。
比較や分類、関連付けなどの視点から頭の中に浮かんだアイデアを短い言葉で書き留め、視覚化します。
発言や表現することが苦手な子でも自分の意見を伝えることができます。
そして「わかった」「できた」という学びの実感を自己有用感の醸成につなげます。
袋井市では、全小中学校で思考ツールを活用し、思考スキルの獲得を目指す授業を導入しています。
さまざまな思考ツール
まちづくりを考える中学生未来会議
平成30年8月9日に行われた「第4回中学生未来会議」では、市内4中学校の代表生徒が、中学生の視点から市のまちづくりに対する課題を見つけ、市へ提案・質問を行いました。
市の課題とその解決策を検討する際に、個人の考えやアイデアを明確にするため、様々な思考ツールが使用されました。
個人で考えた意見を、全体で話し合いながら共有し、意見を交わしながら考えを深め、自分たちが行う提案のテーマをまとめました。
意見を整理し解決策を考える
掲げたテーマに沿ってアンケート調査や情報収集を行い、課題の洗い出しを行いました。
「課題の原因はどんなところにあるのか」や「どうすればもっと良くなるか」などを思考ツールを基に議論。
自分の意見や考えを整理し、自分たちが考えた解決策の効果を予想しながら、最終的な市への提案を導き出しました。
考える力の基礎を養う「漢字検定」「算数検定」
考える力の基礎は、「語彙力」と「論理的思考」と言われており、それらを養うことで、学力の向上につながります。
小学3年生から5年生を対象に、子どもたちの学習意欲向上と、学力につながる語彙力・論理的思考の向上を図るため、「漢字検定」と「算数検定」を実施します。
どちらの検定も、
- 学んだことが身についているかを客観的に確認できる
- 受験する級を自分で選び、決めることができる
- 学習意欲を継続し、成長を実感できる
のように、子どもたちが意欲的に学習に取り組みながら、力をつけていくことができます。